2010年06月13日

告白(その2)

はええ超はええ。びっくりするほど読むのはええ。
映画の「告白」を見て非常に素晴らしかったので、原作を読んでみたんだけど
意識的に早読みしたとはいえ、二時間かかんなかった気がする。
今度は原作を読んだ上でのれびゅー。

登場人物数人の独白だけで構成されている小説の方のイメージは「白い」
とにかく白い。
なにが白いかって、風景その他、イメージがまるっきり沸かず、ただただ一人称で独り言を言ってるのを聞いてるだけのような状態。
同じ独白小説でも、太宰治の「駆け込み訴え」なんかは、なんとなく場面の空気であったり登場人物の感情の機微なんかを感じたけど、
この告白はひたすら淡々と語る内容であり、そういう面も含めてひたすら「白い」ってイメージ。

その真っ白な原作を味付けして出来た映画なんですけど、これがまたすごい。
冒頭の先生の告白部分でも教室の様子が描かれてるけど、あれは原作では一切描かれていない監督の手による作りですよね。
舞台設定とそして、BGMのBoris(詳しくは知らないバンドで失礼)による音楽と、よくここまで「白いけど内容が一筋縄で行かない小説」に対して自分なりの風味をつけて、それがマッチするように作ったんだなあと感心したりしました。
そういう意味でこの監督はすごいなあ、と。

やあほんと、この映画はホント傑作。海外からも何本かリメイクのオファーが来てるらしいけど
単純にリメイクしてもつまんない映画ができるんじゃないかなあと思います。
うん。素晴らしい。です。
監督さんが。本当に、素晴らしい。

ダスゲマイネじゃなくて駆け込み訴えでした失礼しました訂正しました
タグ :告白

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Posted by takayaso at 20:32 │映画